臨床検査会社の元幹部が顧客情報を持ち出し、転職先の会社と共に賠償を命じられた事例
臨床検査会社の元幹部が、退職時に顧客情報を持ち出し、転職先の競業会社で営業に利用した事案です。裁判所は情報の使用差し止めと、会社および元幹部への損害賠償、さらに元幹部への退職金返還を命じました。
基本情報
- 判決結果
- 原告一部勝訴
- カテゴリ
- 労働トラブル
- 裁判所
- 大阪地方裁判所 不明
- 判決日
- 2016-06-23
裁判所・判決日: 大阪地方裁判所 不明 / 2016-06-23
判決結果: 原告一部勝訴
カテゴリ: 労働トラブル
判決文抜粋
- 被告らは、別紙「営業秘密目録」記載の各情報を使用し、又は第三者に開示してはならない。被告らは、原告に対し、連帯して788万0466円を、被告P1は原告に対し、434万7000円を支払え。
- 本件は、臨床検査会社である原告が、退職した幹部従業員P1及び転職先の被告会社に対し、P1が不正に持ち出した営業秘密を顧客奪取に使用したことが不正競争防止法に該当するとして、情報の使用差止め、廃棄、損害賠償等を請求した事案である。
- 被告P1らは、原告在職中の平成24年7月、和歌山会議にて「親密度ファイル」と題する営業秘密を含んだエクセルファイルを利用。転職後に各人が担当していた顧客をどの程度奪取できるか協議し、売上計画を作成した。
- 被告P1が持ち出した情報には、顧客ごとの積算定価や販売価率(診療報酬の何%で受託しているかを示す数値)等が含まれていた。これらは原告が管理していた全顧客の名称及び顧客ごとの確定売上データであった。
- 被告P1は在職中、秘密保持誓約書を提出し、退職後も顧客情報や価格情報を第三者に開示せず、不正に利用しないことを約束していた。
- 原告の退職金規程には、退職後に懲戒解雇に相当する事実が判明した場合、退職一時金の返還を請求できる旨の定めがある。被告P1の行為は業務上の重要秘密を漏らした懲戒事由に該当するため、退職金の返還義務が認められる。